学会概要About JCBL

当学会について

日本脂質生化学会は、脂質生化学分野の研究者が一堂に集い意見交換することを目的として発足した、欧米各国では類を見ない学会であります。我が国の脂質生化学研究は、先達からの長い研究の歴史を背景にして、常に世界をリードしてきており、人類の健康に資する数多くの発見と医療革新、新規治療薬、機能性食品の開発へ結びつく数々の成果を挙げています。

脂質を専門領域とする研究者はもちろん他分野の研究者で「脂質からのアプローチをしてみたい」「脂質分野の研究者とのコラボレーションを検討したい」とお考えの皆さまにもご参加をいただき、 これからも活発な研究活動を通じて世界の脂質研究をこれからもリードしていきたいと考えております。

日本脂質生化学会
会長 梅田 眞郷


活動内容

日本脂質生化学会は、脂質に関わる研究者が一堂に集い意見交換をすることを目的として、毎年「日本脂質生化学会」を日本各地で開催しています。毎年の活動内容は、機関誌「脂質生化学研究サーキュラー」に掲載されています。

年度 開催地 実行委員長(敬称略)
2024年 第66回

静岡

三浦 進司

2023年 第65回

熊本

杉本 幸彦

2022年 第64回

東京

板部 洋之

2021年 第63回

オンライン

上田 夏生

2020年 第62回

東京

花田 賢太郎

2019年 第61回

札幌

木原 章雄

2018年 第60回

東京・八王子

深見 希代子

2017年 第59回

京都

梅田 眞郷

2016年 第58回

秋田

石井 聡

2015年 第57回

東京

新井 洋由

2014年 第56回

大阪・東大阪

岩森 正男

2013年 第55回

宮城・松島

青木 淳賢

2012年 第54回

福岡

伊東 信

2011年 第53回

東京・湯島

平林 義雄

2010年 第52回

群馬・伊香保

和泉 孝志

2009年 第51回

名古屋

横山 信治

2008年 第50回

徳島

徳村 彰


歴史・沿革

このページは第50回日本脂質生化学会(2008年6月5日, 徳島)における会長講演「第50回年会を迎えた日本脂質生化学会:更なる発展を目指して」(国立医薬品食品衛生研究所 西島 正弘)の講演資料および第61回日本脂質生化学会(2019年7月4日, 札幌)における講演「脂質生化学研究の草分け、山川民夫先生逝く」(東大・御茶ノ水大名誉教授 脊山 洋右)の講演資料を元に作成されています。

脂質生化学会発足前後 (脂質生化学研究 1962から)

1958年のこと

日本生化学会総会(安田守雄主催)で“脂質”のシンポジウム(世話人:山川民夫、原一郎)
複合脂質の構造、分離・精製、生理作用、脂質と臨床
“脂質生化学”上下2巻の発行

International Conferences on the Biochemical Problems of Lipids(ICBL)の歴史

1953年 第1回International Conference on the Biochemical Problems of Lipids(ブリュッセル) R. Ruyssen(会長)のもとに88名が集まる
1955年 第2回International Conference on the Biochemistry of Lipids(ゲント)
1960年にJournal of Lipid Researchが創刊。第6回ICBL(マルセイユ)安田守雄、船橋三郎、原一郎が参加

関西地区のリピド研究会

1957年に第1回が刀根山病院で開催(大阪市大丹羽充氏が世話人)

呼びかけの言葉

“私たちは近い将来にリピドは生化学の中心課題の一つに浮かび上がってくるに違いない、すでにそのきざしが現れてきていると信じます。‥‥私たちがいろいろな問題を研究していて、リピドが何か重要な役目を果たしていると感じていながら、方法論や実験技術や基礎組織が不十分で手を出せないでいることはないでしょうか。‥‥リピドの重要性を認めて関心をもたれる方が集まって、‥‥余り形式ばらないで語り合うことにしたらどうでしょう。そして一応方向が決まったら、最近のリピドの問題の紹介、研究発表、実験技術や経験の交換、討論などもしたいと思います。‥‥学会の真似事にならないように‥‥”

日本脂質生化学会の発足

1. 1959年に文部省科研費で総合研究“リン脂質の酵素化学的研究”が採択 (代表者:船橋三郎;分担者:山川民夫、丸尾文治、野田万次郎、藤野安彦、原一郎、福場博保)
2. 1960年10月31日 本郷郵便局横の向上会館でリピドの研究会の発足を決定
3. 1961年6月17日 第1回研究集会が日本化学会図書館講堂で開催
4. 1962年 第2回研究集会が藤沢薬品本社講堂で開催。 刀根山病院の谷氏、小倉氏、山村氏当が担当

第1回、第2回ともに参加者は約200名で盛会であった


  • 脂質生化学者の集い

  • 第1回研究集会

  • 第2回研究集会

  • 脂質生化学研究 1962序より

 

開催地と実行委員

開催数 開催年 開催地 会長 実行委員(敬称略)
第0回

1960年

東京

安田 守雄

 

第1回

1961年

東京

安田 守雄

 

第2回

1961年

大阪

 

谷、小倉、山村

第3回

1962年

東京

 

 

第4回

1962年

 

 

 

第5回

1963年

仙台

 

奥井 誠一、箱守 仙一郎

第6回

1964年

東京

 

木村 雄吉

第7回

1965年

大津

 

堀 太郎

第8回

1966年

広島

 

数野 太郎

第9回

1967年

東京

 

安田 守雄

第10回

1968年

東京

 

山川 民夫

第11回

1969年

札幌

 

大野 公吉

第12回

1970年

群馬

 

山添 三郎

第13回

1971年

静岡

 

舟橋 三郎、松本 亮

第14回

1972年

大阪

 

斉藤 国彦

第15回

1973年

東京

 

野島 庄七

第16回

1974年

松本

 

武富 保、橋本 隆、金井 正光

第17回

1975年

倉敷

 

山崎 三省、日下 喬史、市原 守介

第18回

1976年

東京

原 一郎

児島 英也、植田 伸夫

第19回

1977年

京都

 

野田 万次郎

第20回

1978年

東京

 

原 一郎、金子 弘、村松 敏夫

第21回

1979年

富山

 

長谷 純一

第22回

1980年

岐阜

 

高橋 善弥太

第23回

1981年

東大阪

 

林 陽

第24回

1982年

仙台

 

金田 尚志

第25回

1983年

札幌

 

坂上 利夫

第26回

1984年

新潟

 

小野 輝夫、矢野 郁也

第27回

1985年

東京

山川 民夫

内藤 周幸

第28回

1986年

名古屋

 

池沢 宏郎

第29回

1987年

徳島

 

山本 尚三

第30回

1988年

東京

 

和久 敬蔵

第31回

1989年

神戸

 

藤野 安彦

第32回

1990年

東京

 

秦 葭哉

第33回

1991年

京都

 

鬼頭 誠

第34回

1992年

大阪

 

山本 章

第35回

1993年

東京

野島 庄七

赤松 穣

第36回

1994年

札幌

 

牧田 章

第37回

1995年

横浜

 

飯田 静夫

第38回

1996年

岐阜

 

野澤 義則

第39回

1997年

東京

 

井上 圭三

第40回

1998年

大阪

 

矢野 郁也

第41回

1999年

鎌倉

脊山 洋右

玉井 洋一

第42回

2000年

九州

 

古賀 洋介

第43回

2001年

帯広

 

中野 益男

第44回

2002年

東京

 

西島 正弘

第45回

2003年

仙台

 

宮澤 陽夫

第46回

2004年

熊本

 

堀内 正公

第47回

2005年

金沢

西島 正弘

吉本 谷博

第48回

2006年

東京

 

工藤 一郎

第49回

2007年

札幌

 

五十嵐 靖之

第50回

2008年

徳島

 

徳村 彰

第51回

2009年

名古屋

 

横山 信治

第52回

2010年

群馬

 

和泉 孝志

第53回

2011年

東京

和泉 孝志

平林 義雄

第54回

2012年

福岡

 

伊藤 信

第55回

2013年

宮城

 

青木 淳賢

第56回

2014年

大阪

 

岩森 正男

第57回

2015年

東京

 

新井 洋由

第58回

2016年

秋田

 

石井 聡

第59回

2017年

京都

新井 洋由

梅田 眞郷

第60回

2018年

東京

 

深見 希代子

第61回

2019年

札幌

梅田 眞郷

木原 章雄

第62回

2020年

東京

 

花田 賢太郎

第63回

2021年

オンライン

 

上田 夏生

第64回

2022年

東京

 

板部 洋之


  • 安田守雄先生 1981年3月4日ご逝去

  • 原一郎先生 1991年3月8日ご逝去

  • 堀太郎先生 1995年1月3日ご逝去

  • 高橋善彌太先生 1996年4月14日ご逝去

  • 山添三郎先生 2007年1月15日ご逝去

  • 山川民夫先生 2018年10月7日ご逝去

事務局の変遷

1961~1968 東大農学部舟橋研 会長 安田守雄
1969~1975 東大医学部血清学教室(原一郎先生) 会長 安田守雄
1976~1992 帝京大学医学部生化学教室(植田伸夫先生) 会長 原 一郎
会長 山川民夫
1993~2004 日本学会事務センター 会長 野島庄七
会長 脊山洋右
2005~2010 コングレ 会長 西島正弘
2011~2016 コングレ(2011), 春恒社(2012-) 会長 和泉孝志
2017~ 春恒社 会長 新井洋由

国際学会の開催

1988年 第29回ICBL東京 (野島庄七)
1988年 第3回臨床研コンファランス (山川民夫)
1989年 第3回国際PAF会議(野島庄七)
1996年 糖脂質・スフィンゴ糖脂質に関するゴードン会議 (永井克孝)
2001年 第7回国際PAF会議:PLM2001 (和久敬蔵)
2001年 武田シンポジウム (野島、井上、西島)
2004年 糖脂質・スフィンゴ糖脂質に関するゴードン会議 (鈴木明身)
2006年 FASEB Summer Research Conferences (工藤一郎)
2009年 第4回 Phospholipse A2 and Lipid Mediators (新井洋由)
2012年 糖脂質・スフィンゴ糖脂質に関するゴードン会議 (五十嵐靖之)
2015年 第6回 Phospholipse A2 and Lipid Mediators (村上 誠)
2019年 第60回ICBL東京(有田 誠)

  • 会員数・参加者数・演題数の推移

  • 会計推移

研究費の獲得

1959年 文部省科研費で総合研究“リン脂質の酵素化学的研究”
平成9年~14年 科学技術庁総合研究 「生体膜脂質の新しい機能の解析技術と制御技術の開発に関する研究」 総額8億円 24人
平成12年~16年 文科省特定領域研究 「スフィンゴ脂質による生体膜ドメイン形成と多機能シグナリング」
平成17年~22年 JSTさきがけ「代謝と機能」
平成22年〜27年 文部科学省科学研究費補助金 新学術領域研究 「生命応答を制御する脂質マシナリー」
平成27年〜32年 文部科学省科学研究費補助金 新学術領域研究 「脂質クオリティが解き明かす生命現象」
平成27年~ JST 戦略的創造研究推進事業 及び AMED 革新的先端研究開発支援事業「画期的医薬品等の創出をめざす脂質の生理活性と機能の解明」

脂質データベース関連

平成22年~26年 日本学術振興会科研費 研究成果公開促進費「生理活性脂質データベース LipidBank」(5年)
平成27年~28年 日本学術振興会科研費 研究成果公開促進費「生理活性脂質データベース LipidBank」(単年)
平成28年~29年 日本学術振興会科研費 研究成果公開促進費「生理活性脂質データベース LipidBank」(単年)

会則

第1条 名称

本会を日本脂質生化学会(The Japanese Conference on the Biochemistry of Lipids, JCBL)と称する。

第2条 目的

本会は脂質の領域における化学的、生化学的研究の発展と向上を図り、あわせて研究者相互の連絡および親睦を深めることを目的とする。

第3条 事業

本会は、第2条の目的を達成するために、次の事業をおこなう。
(1)研究集会の開催
(2)その他、本会の目的を達成するために必要な事業

第4条 会員

本会の会員には次の種類がある。
(1)正会員は、脂質の化学的、生化学的研究に従事し、本会で定めた会費を納入する者。
(2)学生会員は、大学院または大学等に在籍し、脂質の化学的、生化学的研究に関連する分野を専攻する者で、正会員1名の推薦をうけて本会に登録を行い、本会で定めた会費を納入する者。
(3)賛助会員は、本会の目的に賛同し、本会を維持することに協力し、本会で定めた会費を 納入する者。
(4)名誉会員は、幹事会の推薦により、総会の承認で決定される。名誉会員の会費は免除される。

第5条 役員、幹事、名誉会長

(1)本会は、その運営のために、役員として会長1名、庶務幹事1名、会計幹事1名、会計監査1名をおき、役員会を構成する。
(2)本会の運営上の重要事項について役員会の諮問に応ずるものとして幹事をおく。
(3)役員および幹事は幹事会を構成し、会務の一切を処理する。幹事会は決定事項を総会に報告し、その承認を得るものとする。
(4)名誉会長をおくことができる。名誉会長・名誉会員は幹事会に出席して意見を述べることができる。
(5)会長、庶務幹事、会計幹事、会計監査の任期は2年とし、幹事の任期は4年とする、重任はさまたげない。

第6条 総会

総会は、会長がこれを招集し、次の事項を審議し、決定または承認する。決定または承認は、総会出席者の半数以上の合意を必要とする。
(1)予算および決算に関する事項
(2)幹事会の提案事項
(3)幹事会の決定に関する承認事項
(4)その他

第7条 経理

本会を運営するために、次の如く経理をおこなう。
(1)本会の事業年度は、毎年1月1日より12月31日とし、予算および決算を会報に掲載する。
(2)経理は、会計監査によって監査される。
(3)当該年度の経理状況は、総会に報告され、その承認を得るものとする。
(4)本会の経費は、会費および寄附金による。

第8条 事務局

本会は会務に関する一切の事務をおこなうために事務局を置き、庶務幹事がこれを運営して、会員の便宜を供する。
本会の事務局は、〒169-0072 東京都新宿区大久保2-4-12 新宿ラムダックスビル10階 (株)春恒社内におく。

附則

(1)本会則は、総会の承認を経て変更することができる。
(2)本会の会費は、幹事会で決定し、総会の承認を得るものとする。
(平成14年6月14日改訂)
(平成17年6月2日改訂)
(平成23年5月12日改訂)


会員一覧

学会規模(平成30年11月30日)
正会員 580名

西暦 令和 入会 退会 逝去 会費長期
未納退会
年度末
会員数
2019 1 60 44 4 ? 580
2018 30 60 44 4 ? 580
2017 29 41 41 0 11 565
2016 28 46 31 0 12 552
2015 27 23 28 1 16 521
2014 26 29 35 2 0 575
2013 25 25 28 0 5 585
2012 24 34 39 0 8 594
2011 23 36 39 1 13 620
2010 22 35 24 0 10 637
2009 21 28 34 2 6 636
2008 20 52 33 2 34 650
2007 19 34 23 2 14 667
2006 18 30 30 1 3 672

賛助会員


関連団体